茂沢南石堂遺跡 [縄文時代]
昭和33年のことです。のどかな畑地が一面にひろがる軽井沢町の南西部、茂沢区で道路改修工事が行なわれたところ、大量の土器や石器がみつかりました。これをきっかけに昭和36年から東京大学の三上次男教授により、茂沢南石堂遺跡の発掘調査が開始されました。金沢大学の上野佳也教授(後に東京大学・大正大学教授)に引き継がれた調査は計12次まで数え、東大・金大・中央大学を中心とした大学生や佐久考古学会員の参加も得て、昭和55年まで続けられました。
縄文時代後期が主体の遺跡で、住居跡の他、石棺墓を伴う配石遺構・環状列石などが発見されました。とりわけ特徴ある後期土器群は「茂沢タイプ」という名前で広く知られています。
調査された一部は町指定文化財として保存されており、発見された配石遺構も調査当時のままで目にすることができます。また出土遺物は軽井沢町歴史民俗資料館に展示されていますので、これからの行楽シーズン、軽井沢まで来られたのなら、ちょっと足を伸ばして遺跡見学はいかがでしょうか。
(しゃれこま)
2009-05-21 16:37
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写真は石棺墓で、長さ1.7m、幅60㎝、深さ45㎝という規模です。中央部にある丸石は埋葬された人物に抱かせた抱石の可能性があるものです。
by しゃれこま (2009-05-22 07:52)
なんで石を抱かせたのでしょう?
死者が立ち上がらないようにでしょうか?
by 佐久考古 (2009-05-22 08:53)